ふみのブログ

つれづれ雑記を書き殴り

雨月物語と春雨物語を読んだ

 放送大学のひとコマ「上田秋成の文学」で紹介されている上田秋成の「雨月物語」と「春雨物語」を読み終えた。

 

 雨月物語は中学時代の試験問題でもしばしば出題されたのでよく覚えている。当時の僕はほか大勢の男子たちの例にもれず、怪しげなものや異様なものに胸躍らせたもので、中でも記憶に深く刻まれているのは以下の話。

 

 雨降りしきり雷鳴とどろく夜更け、男が女を連れてあばら家の蔵に逃げ込んだまでは良かったが、明け方、女は鬼に食い殺された。

 

 という残酷物語、なのだけれど、今改めて雨月物語春雨物語を初めから終わりまで通読してみても、どこにもそんな話は存在しない。

 

 よくよく記憶をさかのぼってみると「伊勢物語」だった気がする。

 ためしに「伊勢物語 鬼 女 食われる」で検索してみるとまさしく伊勢物語に同様の話があった。「芥川の鬼」というらしい。

 

 そんなわけで、かつて雨月物語を呼んだのかどうかさえ疑わしくなってくるのだが、しかし上田秋成の名前は確実に頭の中に残っている。その親しみ深い現代風の名前と、実は享保年間を生きた古人のギャップに驚いたのだ。

 

 雨月物語知名度が高く、菊花の約(きっかのちぎり)蛇性の婬(じゃせいのいん)などは耳にしたことがある方も多いと思う。

 前者は学者と武士の信義の物語、後者は蛇が化けた妖女の情愛の物語である。全9つの物語が収められている。

 現在の視点から物語として見直すと、その筋立ては陳腐で、登場人物も常識の範疇(創作において、という意味で)で奇抜さに欠ける。しかし「執着」というどっしりとしたテーマが物語全体を貫いてブレず、それを彩る普遍的な「怪異」のありさまは古びる性質(たち)のものでもないと思う。誰もが楽しめる読み本だ。

 

 対して春雨物語を知っている人は少ないと思う。聞いたこともない方が大多数だろう。かくいう僕も「上田秋成の文学」を受講するまでは知らなかった。
 こちらは雨月物語と違って手放しに称賛できない。雨月物語とタイトルが似ているので、てっきり同様の怪異小説なのかと思いきや、やや趣が異なる。分かりやすい怪異は鳴りを潜め、リアリティのある人間の劇的な振る舞いが前面に出ている。

 十の物語のうち、最後まで主題が判然とせず取り留めのないストーリーも多く、正直言って評価に困る。つまらないわけでもないが面白いわけでもない。

 何が何やら分からないというのが本心だ。だが、死首の咲顔(しにくびのえがおだけはお気に入りである。ぜひ読んで欲しい。

 

 両作品に共通して、秋成の文章は明快で歯切れよく情景描写が美しい。

 古文の素養がなくともそれなりに読み進めることができるが、心配な方は現代語訳付きの書籍を選ぶといい。ストーリーを現代語訳で押さえたうえで原文にトライすれば楽しみながら原文の情緒を味わうことができる。

 ちなみに僕は角川ソフィア文庫の物を選んだ

 雨月物語

 春雨物語

 春雨物語雨月物語に比べて50ページほど薄いが、価格は春雨のほうが300円ほど高い。需要と供給の真実を垣間見た気がした。

【デレステ】おしまい 

 

 スカチケに課金して関裕美のSSRをお迎えし、つい先日は復刻ガチャで期間限定SSRをお迎えした。

 もはやゲームクリアの感が強く、以来、デレステのプレイがめっきり減っている。


 イベントに参加することも無くなり、数日前には初めてログインボーナスを逃した。

 

 飽き症な僕が1年近くゲームに没頭できたのは、関裕美という魅力的なアイドルに出会うことができたからだ。

 だが今や、彼女の存在だけでは今までのように熱心にゲームを続けられる自信がない。

 

 

 自分の中の物語が完結してしまった。

 

 関裕美は成長した。ほたるシナリオで確信した。

 ひとりでも輝ける。悩んだ時に支えてくれる仲間がいる。支える側にも立つことができる。

 立派なアイドルになった。もう僕のような凡夫が背中を押す必要などない。

 

 これからも仲間と一緒に沢山の人たちを笑顔にしてくれると信じている。

 


 書き出し時点では未練たらたらだったけども、こうして書き綴っていくうちに踏ん切りがついた。

 

 関裕美の活躍を切に祈りつつ、僕はデレステと距離を置く。

 

 いままでありがとうございました。

今月購入した本

今月購入した本


・ミトラの密儀(ちくま学芸文庫
アリストテレス講談社学術文庫
徒然草角川ソフィア文庫
枕草子(同上)
方丈記(同上)
雨月物語(同上)
春雨物語(同上)
・意味の深みへ(岩波文庫
・奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝(新潮文庫※未着

 

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 「アリストテレス」は先月購入した「中世の覚醒」を読みながら、アリストテレスに興味がわいたので、入門書として選びました。

 

 「ミトラの密儀」は買うつもりはなかったんですけど、上述の「中世の覚醒」の関連書として紹介されていたので気になってしまって……。

 なんでも古代ローマにおいて、キリスト教と覇を争うほどの盛隆を誇ったミトラ教なる宗教について述べられているそうです。ロマンがありますね。

 

 「奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝」も同じく、あまり買うつもりはなかったのですが、気づいたらかごに放り込んでいました。一応ですが、奇跡の人とはヘレンケラーを指しているのではなく、彼女の家庭教師サリヴァン先生のことです。知らない人も一定数いらっしゃるはず。直接本の内容とは関係ないのですが、こういったタイトルをつけると余計に誤解を助長するのでは、と思わなくもありません。

 

 そのほか日本文学の古典類は、放送大学の講義に合わせて注文しました。

 足を踏み入れた事のない漢詩分野にも飛び込んでみたいと思うので、来月は日本最古の漢詩集と言われている懐風藻(かいふうそう)などを購入予定です。